「ピアノを弾きたいから自分専用のピアノがほしい」と思っても、グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノなど種類が多く、どれを選べばよいのか迷ってしまいますよね。
ピアノは、単純に価格や見た目だけで選ぶのではなく、ピアノを弾く目的・設置する場所・予算・音や鍵盤のタッチ・購入後の維持費などを考えて選ぶことが大切です。
この記事では、ピアノの種類ごとの特徴だけでなく、どのような基準で選べばよいのかを詳しく紹介します。
ピアノの選び方
ピアノ選びで迷ったら、まずは「何のためにピアノを弾くのか」「どこに置くのか」「どのくらいの予算があるのか」の3つを考えてみましょう。
そのうえで、自分に合うピアノを大まかに判断すると、次のようになります。
| 希望・環境 | おすすめのピアノ |
|---|---|
| 本格的な演奏や音楽教育を重視したい | グランドピアノ |
| アコースティックの音とタッチを楽しみたい | アップライトピアノ |
| 集合住宅で音量を気にせず練習したい | 電子ピアノ |
| 夜間も練習したいがアコースティックのタッチも重視したい | 消音機能付きアコースティックピアノ |
| まず気軽にピアノを始めたい | 電子ピアノ |
迷った場合は、目的→住環境→予算→音・鍵盤タッチ→維持費の順番で考えると、自分に合ったピアノを選びやすくなります。
ピアノの選び方は「目的」から決めよう
まずは、どのような目的でピアノを購入するのかを考えてみましょう。
趣味で気軽に楽しみたい人と、音楽大学やコンクールを目指して本格的に練習したい人では、適したピアノが異なります。
趣味で好きな曲を弾きたい
好きな曲を自宅で楽しむことが目的なら、電子ピアノも有力な選択肢です。
音量を調節できるため、周囲への音を気にしながら練習する必要が少なく、ヘッドホンを使えば夜間でも練習しやすくなります。
アコースティックピアノの音やタッチにこだわりたい場合は、アップライトピアノなども候補になります。
子どもの習い事として始めたい
子どもの練習用として購入する場合は、設置スペースや予算だけでなく、これからどの程度ピアノを続けるのかも考えておきましょう。
まず気軽に始めたい場合は電子ピアノ、本格的にピアノを学ばせたい場合はアコースティックピアノというように、目的に合わせて選ぶことが大切です。
本格的に上達したい
将来的に演奏技術を高めたいのであれば、鍵盤のタッチや音の表現力も重要なポイントになります。
単に音が出ればよいという基準ではなく、実際に弾いたときの感覚を確認して選びましょう。
音大・コンクール・プロを目指したい
音楽大学への進学やコンクール、プロのピアニストを目指している場合は、練習環境も含めて本格的なピアノを検討する必要があります。
特に演奏表現やペダル操作などを重視する場合は、グランドピアノが有力な選択肢になります。
ピアノの主な種類を比較
ピアノには主に以下の種類があります。
- グランドピアノ
- アップライトピアノ
- 電子ピアノ
- 消音機能付きアコースティックピアノ
グランドピアノとアップライトピアノは、鍵盤を押すと内部のハンマーが弦を打って音を出すアコースティック方式です。
電子ピアノは、鍵盤を押すと電子的に生成された音を出します。
消音機能付きアコースティックピアノは、通常のアコースティックピアノとして使用できるだけでなく、消音機能を使って音量を抑えた演奏もできます。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分の目的と住環境に合ったタイプを選ぶことが重要です。
設置場所と住環境からピアノを選ぶ
ピアノを購入するときは、本体の特徴だけでなく「どこに置くのか」も考えておきましょう。
部屋の広さを確認する
グランドピアノは本体が横方向に長く、広い設置スペースが必要です。
アップライトピアノはグランドピアノより省スペースで設置しやすいため、専用の部屋を用意できない場合にも向いています。
電子ピアノは比較的設置しやすく、住宅事情に合わせて選びやすいタイプです。
搬入経路を確認する
ピアノは本体の大きさだけでなく、購入後に部屋まで運び込めるかどうかも確認しておく必要があります。
玄関や廊下、階段、エレベーターなどの幅や高さを事前に確認しておきましょう。
特に大型のアコースティックピアノを購入する場合は、「部屋に置けるか」だけでなく「部屋まで運べるか」も確認することが大切です。
集合住宅では音への対策を考える
アコースティックピアノは大きな音が出るため、集合住宅などで使用する場合は周囲への音の影響を考える必要があります。
防音対策を行ったり、消音機能付きのモデルを選んだりする方法があります。
夜間・早朝に練習するなら消音・ヘッドホン機能も検討する
夜間や早朝にも練習したい場合は、音量を調整できる電子ピアノや、消音機能を搭載したアコースティックピアノが便利です。
電子ピアノならヘッドホンを使用できるため、周囲への音を抑えながら練習できます。
音と鍵盤タッチでピアノを選ぶ
ピアノ選びでは、価格や大きさだけでなく、実際に弾いたときの音と鍵盤の感触も重要です。
音色の好みを確認する
ピアノによって音色には違いがあります。
同じ種類のピアノでも、メーカーやモデルによって音の印象は異なるため、購入前に実際の音を確認してみましょう。
自分が「この音で弾きたい」と思えるピアノを選ぶことが、長く楽しむためにも大切です。
鍵盤の重さと弾き心地を確認する
鍵盤を押したときの重さや戻り方、指に伝わる感触もピアノによって異なります。
電子ピアノを選ぶ場合でも、モデルによって鍵盤のタッチは異なるため、価格だけで判断しないようにしましょう。
強弱をつけやすいか確認する
ピアノは、鍵盤をどのように弾くかによって音の表現を変えられる楽器です。
本格的な演奏を目指す場合は、弱く弾いたときと強く弾いたときに、どのような音の変化が出るのかも確認しておきましょう。
グランドピアノがおすすめな人
広いスペースを持っている方
グランドピアノはその魅力に憧れる方も多いですが、十分な広さがなければ設置が難しいピアノです。
本体が床と平行に長く伸びているため、大きな空間が必要になります。
また、適切な防音対策がされていない場所では、防音室の設置なども検討する必要があります。
防音設備が整っている場所に住んでいる
グランドピアノは大きな音が出るため、演奏する環境によっては防音対策が必要になります。
音を気にせず演奏できる環境を整えられる方には、グランドピアノが向いています。
予算が十分にある
グランドピアノは本体価格だけでなく、調律や設置、防音対策などにも費用がかかります。
購入後に必要となる費用も含めて予算を考えておきましょう。
その分、グランドピアノならではの豊かな音色や演奏感を楽しむことができます。
音楽教育やプロを目指す方
音楽大学の受験やプロのピアニストを目指している方にとって、グランドピアノは有力な選択肢です。
アップライトピアノや電子ピアノとは異なる演奏感や表現力を求める場合には、グランドピアノでの練習環境が役立ちます。
アップライトピアノがおすすめな人
リビングや子どもの部屋にピアノを置きたい
アップライトピアノは、グランドピアノと比べて設置スペースを抑えやすいのが特徴です。
専用の部屋を設けられない場合でも、リビングや子どもの部屋などに設置しやすいタイプです。
アコースティックピアノの音とタッチを楽しみたい
アップライトピアノは、アコースティックピアノならではの音や鍵盤の感触を楽しみたい方に向いています。
電子ピアノとは異なる演奏感を自宅で楽しみたい場合に候補になります。
グランドピアノより設置スペースを抑えたい
本格的なアコースティックピアノが欲しいものの、グランドピアノを置くほどのスペースがない場合には、アップライトピアノが適しています。
消音機能付きモデルを検討したい
アップライトピアノには、消音機能を搭載したモデルもあります。
消音機能を利用すれば音量を抑えて練習できるため、夜間の練習や周囲への音が気になる環境でも使いやすくなります。
ただし、消音機能の有無や仕様はモデルによって異なるため、購入前に確認することが重要です。
電子ピアノがおすすめな人

集合住宅に住んでいる方
電子ピアノは音量調節ができ、ヘッドホンを使用すれば周囲への音を抑えながら練習できます。
集合住宅や、音を気にせず練習したい住宅環境に向いています。
夜間でも練習したい方
仕事や学校などで日中に練習する時間が取れない方にも、電子ピアノは便利です。
ヘッドホンを使用できるモデルなら、夜間でも練習しやすくなります。
様々な音色や機能を楽しみたい方
電子ピアノには、ピアノ以外の楽器の音色が搭載されているモデルもあります。
録音や再生など、モデルによってさまざまな機能を利用できるため、ピアノを弾くだけでなく音楽そのものを楽しみたい方にも向いています。
初心者として気軽に始めたい方
ピアノを始めたいものの、長く続けられるか分からないという方には、電子ピアノも選択肢になります。
アコースティックピアノより設置や扱いがしやすく、気軽に鍵盤楽器を始められます。
調律などの維持管理を抑えたい方
アコースティックピアノでは定期的な調律が必要ですが、電子ピアノは基本的に調律を必要としません。
購入後の維持管理をできるだけシンプルにしたい方にも向いています。
消音機能付きアコースティックピアノという選択肢
消音機能付きのアコースティックピアノは、通常のアコースティックピアノに消音装置を追加した楽器です。
通常のアコースティックピアノとして演奏できる一方、消音機能を使用すると音量を抑えて練習できます。
アコースティックピアノのタッチで練習したい
電子ピアノではなく、アコースティックピアノならではの演奏感を重視したい方に向いています。
音量を抑えて練習したい
通常のアコースティックピアノとして演奏するだけでなく、消音機能を利用して練習できることがメリットです。
夜間や周囲への音が気になる環境でも、練習方法の選択肢を増やせます。
集合住宅などで騒音が気になる
集合住宅などでアコースティックピアノを使いたい場合は、音への対策を考える必要があります。
消音機能付きモデルは、そのような環境でアコースティックピアノを検討したい方の選択肢になります。
新品と中古のピアノはどちらを選ぶ?
ピアノを購入するときは、新品だけでなく中古も選択肢になります。
新品ピアノのメリット・デメリット
新品のメリットは、状態を確認しやすく、購入時点で新しいピアノを使用できることです。
一方で、中古ピアノより購入費用が高くなる場合があります。
中古ピアノのメリット・デメリット
中古ピアノは、新品よりも購入費用を抑えられる場合があります。
一方で、これまでの使用状況や保管状態などによって状態が異なるため、価格だけで判断するのは避けたほうがよいでしょう。
中古ピアノは価格だけで選ばない
中古ピアノを選ぶ場合は、実際の音や鍵盤の状態などを確認しましょう。
可能であれば試弾し、販売店の整備状況や購入後のサポートについても確認しておくと安心です。
ピアノは購入前に試弾して選ぼう
ピアノは同じ種類であっても、モデルによって音や鍵盤の感触が異なります。
そのため、可能であれば購入前に実際に弾いてみましょう。
音色を確認する
自分が好みだと感じる音色かどうかを確認します。
できれば複数のピアノを弾き比べると、それぞれの違いが分かりやすくなります。
鍵盤のタッチを確認する
鍵盤を押したときの重さや弾き心地を確認しましょう。
実際に何曲か弾いてみて、指に無理なく馴染むかを確認することが大切です。
低音から高音まで弾いてみる
一部の鍵盤だけで判断せず、低音から高音まで弾いて音の違いを確認しましょう。
複数のピアノを弾き比べる
一台だけを弾いて決めるのではなく、複数のモデルを比較すると、自分の好みが分かりやすくなります。
購入後の維持費も考えて選ぶ
ピアノは本体を購入したら終わりではありません。
種類によって、購入後に必要となる維持管理の内容も異なります。
アコースティックピアノは調律が必要
グランドピアノやアップライトピアノなどのアコースティックピアノは、音程を維持するために定期的な調律が必要です。
そのため、本体価格だけでなく、購入後の調律費用も考えておきましょう。
電子ピアノは調律が基本的に不要
電子ピアノはアコースティックピアノのような弦の調律を必要としないため、維持管理をシンプルにしたい方に向いています。
搬入・設置・防音にも費用がかかる
購入時には、本体価格だけでなく搬入や設置、防音対策などに費用がかかる場合があります。
特に大型のアコースティックピアノを購入する場合は、購入前に必要な費用を確認しておきましょう。
ピアノ選びで失敗しないための注意点
部屋に入らないピアノを選ばない
購入前に設置場所のサイズだけでなく、玄関や廊下、階段などの搬入経路も確認しましょう。
鍵盤数やペダルを確認する
自分の演奏目的に必要な鍵盤数やペダルがあるかを確認しておきましょう。
維持費を確認する
アコースティックピアノの場合は調律などの維持費、電子ピアノの場合は購入後のメンテナンスなど、長期的に必要となる費用も考えておきます。
試弾せずに購入しない
ピアノは音色や鍵盤のタッチに好みがあるため、可能であれば実際に弾いてから選びましょう。
自分の目的に合わないピアノを選ばない
高価なピアノが、必ずしも自分にとって最適とは限りません。
趣味で気軽に楽しみたい人と、本格的な演奏を目指す人では必要な機能や性能が異なります。
「一番高いピアノ」ではなく、「自分の目的や環境に合ったピアノ」を選ぶことが大切です。
まとめ
ピアノには、グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノ、消音機能付きアコースティックピアノなど、さまざまな種類があります。
どのピアノを選ぶべきか迷ったときは、まず「何のためにピアノを購入するのか」という目的を考えてみましょう。
そのうえで、設置場所、住環境、予算、音色、鍵盤のタッチ、購入後の維持費などを比較すると、自分に合ったピアノを選びやすくなります。
また、可能であれば購入前に実際に試弾し、音色や鍵盤の感触を確認することも大切です。
ピアノ選びで最も重要なのは、価格や種類だけで決めるのではなく、自分の目的・生活環境・演奏スタイルに合ったピアノを選ぶことです。
自分に合ったピアノを選んで、無理なく長くピアノ演奏を楽しみましょう。
